日常において、疾病や症状の原因と理由を聞かれ、患者さんへ返す一言でよく使う言葉がいくつかあります。
鍼灸師を含め医療従事者が使うずるい、否、便利な言葉です。
① 歳(とし)
② 季節の変わり目
③ 運動不足
「歳ですからね…」
昔できていたことが、今はできない。
歳とともに記憶力が低下し、体力は落ちる。
夜もぐっすり寝ることはなくなり、身体もなんだか不調がち。
白髪も増え、疲れが抜けない。
私のことなのですけど…
人間は老化しますので「歳」、この一言で説明ができてしまうことが多々あります。
ですが、もう少し患者さんへ寄り添うような丁寧な説明が必要だと思います。
例をあげます。
50代の男性が右脚の痺れを訴えていました。
以下、私の思考と患者さんとの会話です。
どうやら坐骨神経痛のようです。
はじめに、坐骨神経痛という病気はありません。
坐骨神経痛は、脚の神経へ神経痛の「症状」として出現するものです。
坐骨神経痛は、痛みや痺れなどの症状です。
坐骨神経痛の原因となるものが、いくつかあります。
まず、背骨が原因となることがあります。
背骨と背骨の間に椎間板というものがあり、そこを神経が通っています。
背骨と背骨が圧迫されると椎間板も圧迫され神経に影響がでます。
代表的なものに脊柱管狭窄症、腰椎分離すべり症、椎間板ヘルニアなどです。
腰は骨として、腰骨(腰椎)しか体重を支えるものがなく、負担がかかりやすい箇所になっています。
歳をとると、背骨の間隔が狭まり、椎間板も変形したりします。
背骨周りの筋肉量が少なくなり、背骨に負担がかかります。
老化とともに身体の水分量も低下してきて、背骨周りに影響します。
以上から、椎間板を通る神経へ負担がかかり、脚の小指の方へ走行していく坐骨神経へと痺れや痛み、時には歩行への影響がでることもあります。
両脚へ症状がでることもありますが、片方の脚へでることがしばしばです。
ちなみに、背骨周りだけが坐骨神経痛に影響するわけではなく内臓からの影響もあります。
レントゲンやCTスキャンなどで確認したわけではなく、目でみて会話の範囲からの推測となります。
坐骨神経痛と決めつけることはなく、他の疾病や症状も考慮していきます。
というように、ざっくりとですが身振り手振りをしながら患者さんの訴える箇所を確認しながら表情をみながら対応した記憶があります。

患者さんはまず、傾向として整形外科や整骨院へいくことが多いと思います。
鍼灸院へ来たり、鍼灸師と接触することは最終段階といった印象です。
整形外科で同じような診断を受けていたりすることがあります。
上記の方は、整形外科で腰椎の椎間板ヘルニアだと診断を受けていました。
ある程度、整形外科での診断結果という答えをもっている状態で試されている感じですが、それでいいと思っています。
「歳だから」という一言で片付けることなく、説明をしつつ寄り添っていくことで患者さんも納得して治療を受けてくれます。
ちなみに、鍼灸師側としては話を伺っていくなかに、鍼灸治療での治し方や予後などを検討しています。
また、患者さんへは西洋医学的な視点で説明をしましたが、頭の中では東洋医学的な所見、見解で思考をめぐらせたりしています。
歳については、更年期障害も該当します。
ホルモンバランスの乱れや自律神経の乱れなどが影響しています。
話が長くなりそうです。
昔は書くことができていたのですが…
続きや②季節の変わり目と③運動不足は機会があれば、というか気が向いたら書きたいと思います。




